入居基準とは? 介護度と扶養家族の世帯収入

民間の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの老人施設に入居する時には入居基準というものは特にありませんが、特別養護老人ホームや介護老人福祉施設、介護療養型医療施設などでは入居基準があります。

入居するには65歳以上の、介護認定により要介護1~要介護5の認定を受けられ方となり、介護予防の要支援1、2の方は対象外となります。常時介護が必要とし、在宅での介護(訪問介護や訪問看護)を受けるのが困難な場合や、同居の家族がいるかどうかなどが入居の基準となります。よって必然的に介護度が重たい人、緊急性の高い人から優先的に入居が決まっていきます。

介護保険制度ができる前までは、入居基準といった取り決めも特に無く、順番待ちの順番どおりに入所できていたようです。介護保険制度ができてからは、介護の必要性や緊急性なども考慮されるようになり、入所申し込みをしている順番ではなく、介護を必要としている順番で入所できるようになりました。

また、入院などで一度退去し、再度退院のため入所を希望しているような人などは、帰る自宅もない状況ですので、このようば場合には待機の順番が一番になりますので、空きが出ればすぐに入所できるようになっています。

介護度によってかかる費用も変ってきます。介護度が重くなればなるほど、自己負担額も多くなりますが、扶養家族の収入が少ないからと、入居を拒まれることはほとんどありません。逆に収入が少ない方が公費で負担してもらえる減額などの制度があります。 もともと特別養護老人ホームは低所得者のために作られた施設です。母体が社会福祉法人や自治体なので営利を目的としていない経営であるので、安価に設定できたり、減額の制度が利用できるしくみになっています。